100円ショップの手芸用品は使える?
こんにちは、「美人服」洋裁師の山﨑ゆきこです。
東京外苑前の洋裁教室「ピボット」で、着る人をキレイに見せる「美人服作り」のレッスンをやっています。
こちらのブログでは、洋裁を気軽に楽しんでいただくために、洋裁のお役立ち情報や簡単レシピなどをご紹介しています。
近頃100円ショップでも、おしゃれな手芸用品が手に入るようになりました。セリアを筆頭に、ダイソーやキャンドゥーには、たくさんのハンドメイド材料が並んでいます。
ですが、生活用品や文具と同じように、100円ショップの品揃えは玉石混交です。何度もリピートするような神アイテムもあれば、二度と買わない粗悪品も混じっています。
安いものだからといって、すぐに捨ててしまうのはもったいないですね。使えるものと使えないものを見極めて、上手に100円ショップを利用しましょう。
クオリティーに差の出るハサミや針などは、最初から良いものを揃えるのが近道です。反対に、品質があまり問われない、ワッペンやビーズなどの飾り物は、100円ショップのものも十分に使えます。
コスパよく手芸を楽しむために、100円ショップで買うべき手芸用品と、買ってはいけない手芸用品をご紹介します。
🔹 120点満点の手芸用品
目打ち
意外と持っている人の少ない目打ちですが、縫製のプロは必ず近くに置いて作業をしています。
ミシンで生地を送る時や、アイロンで生地を表替えす時など、目打ちが上手に使えるようになると、洋裁の腕がグンと上がります!
磁石
待ち針を針山に刺すのが面倒だと思っていなくても、一度磁石を針置きに使ってみると、その便利さが実感できます。
目線を移さなくても、待ち針を取ったり置いたりできるので、針山よりずっと楽チンです。ミシンと作業台の上に、いくつか磁石を置いておくと便利です。
🔹 100点の手芸用品
指ぬき
目打ちと同じで使わない人が多い道具ですが、手縫いをする時に指抜きを使えば、手への負担が軽くなります。
針は指で引っ張るのではなく、指抜きで後ろから押してから引き抜きます。スカートの裾まつりのような、肩の凝りやすい作業も、指抜きを使えば随分楽になります。
巻尺
あまり出番がないものなので、100円ショップで十分です。巻き込み不良のものがあるので、スムーズに巻き上がるか確認しましょう。
ひも
手芸メーカーのものと品質にあまり差がありません。子どもの巾着などに便利に使えます。
ワッペン、ゼッケン
なぜか手芸店では高価なワッペンやゼッケン類。100円ショップでも、可愛いワッペンがたくさん並んでいます。子どものゼッケンも、種類があって便利です。裏面の接着に不安があるので、手縫いで補強しておけば安心です。
🔹 50点の手芸用品
フェルト
手芸メーカーのものと比べると、やはり品質に差があります。風合いや耐久性が求められるものには向きませんが、インテリアグッズなどを作る場合には便利です。大判もあるので、ハロウィングッズやクリスマスグッズ作りにぴったり。子どもの手芸にもおすすめです。
リボン
同じ長さで値段を比較すると、手芸メーカーと変わらないことがあります。巻きで売っている場合は、長さを確認しましょう。
毛糸
アクリル製のものが多く、本格的な編み物には向いていません。ですが、色や風合いが可愛いので、ちょっとした小物や、子どもの手芸遊びには最適です。
ボタン
ボタンは洋服の風格を左右する大切な脇役です。同じように見えても、比較するとクオリティーの差は一目瞭然。大人の洋服には向きませんが、子供服やパジャマなどには使えます。
マジックテープ
ファスナーと同じで、機能性が求められるパーツなので、壊れた時に付け替えできない部分には、使わない方がいいでしょう。手芸店より随分安いので、付け替え可能な場所には使える材料です。
🔹 0点の手芸用品
ハサミ
ハサミは重要な道具です。とてもデリケートで、値段の差が品質の差に現れます。裁ちばさみや握りばさみは、必ず手芸店で購入しましょう。
針、待ち針
針もクオリティーの差が大きい道具です。スムームに作業するためには、上質の針を選びましょう。
糸
どんな糸も同じように見えますが、素材や撚りには高い技術が隠されています。滑らかに縫うために、機能に合った糸を手芸店で選びましょう。厚地用、普通地用、手縫い用など様々な種類があります。
糸の選び方はこちら>1分でミシン糸を選ぶための5つのルール
ゴム
100円のゴムは、すぐに伸びてダメになってしまいます。手芸店のゴムは品質が良いですが、カット販売しているものは割高です。よく使うものは、ネットなどで10mほどの巻きを買っておくと便利です。
手芸用ボンド
最近の手芸用ボンドはとても進化しています。針仕事の苦手な方や、手芸を始めたばかりの子どもに、おすすめの材料です。ですが、100円のものは全く使いものになりません。コニシ社の裁ほう上手、クロバー社の貼り仕事など、信頼できるメーカーのものを使いましょう。
ボンド手芸のレシピ>小学生の自由研究 ボンドで作るスカート
ファスナー
ファスナーは力がかかるパーツです。せっかく面倒なファスナー付けをしたのに、すぐに使えなくなってしまっては残念です。手芸店のファスナーを使いましょう。
くるみボタン
くるみボタンは、使っている間に生地が外れてくることがあります。しばらくしてから作り直そうと思っても、残布がなくては作れません。長く着る洋服を作るためには、手芸メーカーのものがベターです。