着物リメイクの下準備とコツ

洋裁教室ピボットは2017年の開講依頼カリキュラムを設けず、十人十色の作品づくりのお手伝いをしています。洋服やペット服など様々ですが、着物のリメイクは特に人気の高い製作の一つです。
私自身もワンピース、トップス、ボトム、アウターをあらゆるアイテムを着物をリメイクして製作しています。着物を特別なものを考えないで、素材の一種と捉えると製作のアイデアは無限に広がります。
箪笥の肥やしにしたまま、いつかリメイクしたいと思っている方も多いのではないでしょうか。まずは思い切って着物を解いてみてください。そこから創作のイメージが湧いてくるはずです。
今回は着物リメイクの下準備についてご紹介します。私流のやり方ですが参考にしていただければ幸いです。
解く
着物を縫われた状態で使うのはかえって手間がかかります。面倒ですが、まずは一旦解体してください。
解く手順に決まった方法はありません。私は下記の方法で進めることが多いですが、やりやすいところから解いて大丈夫です。
裏地を外す
袷(裏地が付いているもの)はまず裏地を外します。裏地もぜひとっておいてください。絹の裏地は肌触りが良いので、着物リメイクに限らず洋服の裏地として使えます。ただし絹は劣化しやすいので、汚れていたり劣化しているケースも多いです。
袷の着物の裾に付いている八掛は色が綺麗なのでリメイクに使いたいところですが、色落ちすることが多かったので私は捨てています。
衿とおくみを外す
衿は汚れていることが多く、半幅で使いにくいのでほとんどのケースでは使っていません。
おくみは前身頃の端の部分。こちらも半幅なので利用頻度は低いです。
袖を外す
袖は大きいので大切はパーツです。ダメージにならないように丁寧に外してください。袖付け止まりは頑丈に縫われているので外しにくいです。
見頃を外す
洋服と違って着物は肩に縫い合わせがなく、前身頃と後見頃が一体です。一番広い面積を確保できるパーツなので、リメイク素材のメインになります。帯のあたりに丈を調整するための内揚げという箇所がありますが、これも解いて平坦にしておきます。

水洗い
基本的に着物は水洗いできません。私は手洗いしてから使っていますが、ダメージになる場合もあるので注意が必要です。
生徒さんにも自己責任で判断していただいていますが、手洗いして清潔な状態でリメイクされる方が多いです。
紬や小紋などの日常着は水洗いに強いですが、留袖や訪問着なでの格の高い着物は色落ちや縮みなどが起こりやすいです。
手洗い用の洗剤で優しく洗ったらすぐにすすいでください。長時間付けておくと色落ちの原因になります。特に古い着物は染料の色止めが十分でなく、色落ちや色移りしてしまうことがあります。

陰干し
水が滴り落ちない程度に軽く水を切って陰干しします。竿に掛けるときは斜めにならないようにします。
着物に限ったことではありませんが、生地は経糸と横糸が歪まずに直角に交差している状態になるよう、まっすぐに干してください。
洗濯ばさみは竿に挟むのではなく、生地の両端でそっと止めます。濡れた状態で洗濯ばさみの型が付くとアイロンでもとに戻すのに一苦労です。

アイロン掛け
斜めにアイロンを動かさないで、縦方向と横方向にアイロンを掛けます。生乾きのうちが一番綺麗にアイロンがかかります。
虫食いなどのダメージを見つけたら、表からも裏からも分かるように糸で印を付けておきましょう。

失敗例
色移り
シミがあったので半日程つけ置きしたら、刺繍糸から生地に色が移ってしったことがあります。
袷の着物の裾に使わている八掛は綺麗な素材ですが、何度も色落ちしたので残念ながら破棄しています。
縮み
喪服用の黒紋付を使用した時、新品の反物だったので水洗いしなかったのですが、完成した後で水洗いしたらワンサイズ小さくなってしまい、アイロンでも元に戻りませんでした。
絞りがとれた
絞りの着物はとても素敵ですが、残念ながらリメイクには向きません。繊細な素材なので、水洗いやアイロンで絞りが伸びてしまいます。
虫食いに気づかなかった
絹は虫も大好き!小さな穴があいてることがあるので、光に透かしてよくチェックしてください。しつけ糸で縫って印を付けておくと表裏両面から確認できます。

私も最初は着物を特別なものと考え過ぎていて、リメイクをとてもハードルの高いものだと思っていました。「せっかくの着物がもったいない」「着物の色柄を洋服作りに活かすのは難しいのでは」と思っていたからなんです。
リメイクをするにも何から手を付けていいのか分からなかったのですが、生徒さんのご要望で留袖をスカートをリメイクしたことをきっかけに、すっかり着物リメイクに魅了されてしまいました。
古くなって着物としての価値を終えたものに、洋服としての新たな命を吹き込んであげられるって素晴らしいことです。使われなくなった着物をお持ちでしたら、日常で着られる洋服にリメイクしてください。
洋裁教室ピボットでは着物のリメイク作品もお作りいただけます。初心者向けの内容ですので、ミシンは家庭科以来といる方もご安心ください。洋裁一級技能士が丁寧にレッスンさせていただきます。
レッスンについてご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください

